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2023.04.04
フィンランド・NATOに加盟
NATO全加盟国の承認手続きが完了し、4月4日にフィンランドがNATOに加盟する事が決まりました。これによってNATOの加盟国は31カ国になります。このフィンランドがNATOに加盟する事は、歴史的に見てとても大きな出来事で、第二次世界大戦後70年以上保ってきた国際的な安全保障の枠組みが変わったと言えると思います。
フィンランドは1917年ロシア(当時はソ連)から独立をしましたが、ヨーロッパの戦争に翻弄され、何度もロシアと軍事衝突をしてきました。第二次大戦では(第二次大戦前から戦争はしていた)ドイツと共にロシアと戦い、負けた事により、領土奪還どころか更なる厳しい条件の講和条約を結ぶ事になり、二度と戦争をしないようNATO、ワルシャワ条約機構、マーシャルプランにも参加せず、軍事的中立を保ってきました。
その為、自国の防衛意識が強く、男性全員に兵役徴収を義務化したり、軍事費の支出も高く、有事の際の準備をしてきました。民間においてもその意識は同じで、一部の地下鉄の駅やプール、体育館などはロシアとの有事を想定して地下シェルターとして使用可能な設備を整えています。
しかし、ロシアのウクライナ侵攻で一変してしまいました。ウクライナ侵攻当時のフィンランド首相、サンナ・マリン首相は、「NATOの集団防衛以外に安全を保障する手段はない」と発表し、NATO加盟を決断したのです。戦後70年間、抑止力が強くなり過ぎてロシアを刺激する事を懸念してきたフィンランドも、自国の強化だけでは抑止力にならないと判断しNATOに加盟する事にしたわけですね。
まさにロシアはウクライナへ侵攻した事により、逆にNATOの北欧拡大を後押ししてしまったという事ですね。
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