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2023.04.20

AT1債

破綻が懸念されていたクレディ・スイスですが、UBSに30億スイスフラン(約4270億円)で買収される事が決まりました。しかし、これを受けてクレディ・スイスの社債のAT1債、およそ2.2兆円が無価値となり投資家から反発を受けました。

最終的には受け入れるしかない事ですが、なぜ市場を揺るがすほどの反発となったのでしょうか?

そもそもAT1債とは何か?ですが、債券の1つで偶発転換社債といい、偶然の事故で会社が負債を負った時などに株式に転換される、もしくは元本の削減(無価値)になる社債という債権です。

図のように、会社が倒産した際に弁済される債権の優先度は左側の普通社債が一番高く、右側の株式が一番低いです。ですから、株式に転換される債権という事で、通常の普通社債よりもリスクが高い分、利回りが高い債券という事になります。

今回とても大きな反発を受けた事が、クレディ・スイスのAT1債は無価値となり、株式に転換されなかった事です。ですから、株式よりも安全とされていたAT1債を保有していた投資家は全損となり、株式を保有している投資家は合併後新しく株式が割り当てられます。要するに全損にはならないという事です。

これにより、欧州全体のAT1債およそ36兆円を保有している投資家が困惑し、市場に動揺が走ったという事です。

それでも米国とは異なり、破綻は防がれました。やはり銀行が破綻するという事はとても異常な事ですから、米経済の今後をしっかりと見ていきたいですね。