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2021.10.14
恒大集団・クロスデフォルトpart2
恒大集団が破綻した場合、一体どのくらいの影響が出るのか?デフォルトさせない為に政府がどのくらいの援助、対策をしなくてはいけないのか、少し考えていきたいと思います。
結論から話すと今回政府が援助をする事はないと言われています。それは、この破綻は恒大集団だけに留まらず、中国不動産全体に関わる問題で、その規模が大きすぎて対応が出来ないからです。
実際、政府が行った対策は、これ以上被害を拡大させない為(負債を大きくしない為)、銀行からの融資の規制を行ったり、不動産バブルに歯止めをかける為に、不動産の購入規制を行いました。ですから、後はバブルが弾けるのを待つだけという事になります。
因みに、銀行からの借入が出来なくなった恒大集団は(恒大集団に限らないが)、自社で金融商品を開発し、社債を発行しました。その総額は定かではありませんが、元本が保証されていたり、不動産を購入する際70%offになる特典が付いたりと、無茶苦茶です。そうやって膨れた負債が33兆円+α(簿外もあり正確にはわからない)にもなり、中国のGDPの約2%にあたる金額にまでとなってしまったわけです。
中国では、不動産セクターはGDPの約30%ありますから、全体の負債額は恒大集団の負債どころではない為、政府も資金を投入出来ないという事です。現在、中国の不動産の資産規模は世界一の6500兆円にもなると言われています。それが今、弾けようとしていますから、大変な事態ですね。
それでも、そのほとんどは国内の話ですから、リーマンショックの様な世界規模の経済危機にはならないと思います。バブルのつけは、常に一般市民です。他人事とは思わず、歴史を学び、収入以上の生活をしたり、欲を出さない事が大切ですね。
画像は、3つのレッド企業で(1つや2つのレッド企業もある)、恒大集団と同じ様に破綻寸前の不動産会社です。