Blog
ブログ
2023.01.27
これでも年金に期待しますか?
年金制度は将来破綻する、いや既に破綻している。だから払い損になるから払わない。今の人達はいいけど、自分が貰う頃はほとんど貰えない。などなど、多くの否定的な意見がありますね。更に、数年前に年金制度回顧録の文章が暴露され、大きな話題となりました。今回はその文章を紹介します。
年金制度は1942年に制定されましたが、運用が今のような形で整ったのは1961年からでした。当時の年金課長の書いた文章が問題になったのですが、そもそも課長というのは、現場のTOPと言ってもいいくらいの役職なので、大きく取り上げられたという事ですね。
その文章の一部を切り抜いたものがこれです。
……それで、いよいよこの法律ができるということになった時、すぐに考えたのは、この膨大な資金の運用ですね。これをどうするか。これをいちばん考えましたね。この資金があれば一流の銀行だってかなわない。今でもそうでしょう。何十兆円もあるから、一流の銀行だってかなわない。
これを厚生年金保険基金とか財団とかいうものを作ってその理事長というのは、日銀の総裁ぐらいの力がある。そうすると、厚生省の連中がOBになった時の勤め口に困らない。何千人だって大丈夫だと。金融業界を牛耳るくらいの力があるから、これは必ず厚生大臣が握るようにしなくてはいけない。
この資金を握ること、それからその次に、年金を支給するには二十年もかかるのだから、その間何もしないで待っているという馬鹿馬鹿しいことを言っていたら間に合わない。……大営団みたいなものを作って、政府の保険については全部委託を受ける。そして年金保険の掛金を直接持ってきて運営すれば、年金を払うのは先のことだから、今のうちどんどん使ってしまっても構わない。
使ってしまったら先行困るのではないかという声もあったけれども、そんなことは問題ではない。貨幣価値が変わるから、昔三銭で買えたものが今五十円だというのと同じようなことで早いうちに使ってしまったほうが得する。二十年先まで大事に持っていても資産価値が下がってしまう。だからどんどん運用して活用したほうがいい。
何しろ集まる金が雪ダルマみたいにどんどん大きくなって、『将来みんなに支払う時に金が払えなくなったら賦課式にしてしまえばいいのだから、それまでの間にせっせと使ってしまえ・・・・・
これを読むと、年金制度が破綻しているとか政府は馬鹿だとか色々言う人がいますが、もともとの計画通り今の年金制度がある事がわかります。要するに政府は馬鹿でも何でもありません。元々から自分達の天下り先、私腹を肥やす為に作られた制度だったという事ですね。
時系列で見ると、1942年は積立方式でスタートし、1966年に修正積立方式(積立と賦課のハイブリット)、1973年に更に賦課式を強め、2023年現在は、ほぼ完全に賦課式となっています。予定通りです。
元々年金は、引退後の5年間程度を支給するイメージで作られました。当時は引退が60歳、平均寿命が65歳だったからです。でも今は、100歳時代ですから、当然年金が枯渇してしまうわけです。なので、受給開始日を遅らせるのは自然で、実は、当時からも自分の納めた金額以下しか貰えない制度だったわけですね。
そして既にお金を使ってしまったわけなので、積立式にするとか、年金制度を廃止にするとか、絶対に出来ません。今後はますます年金の徴収がきつくなります。銀行口座、給料、土地、家族の資産までもが差押えの対称です。
皆さん、不満はあると思いますが、5年貰えればいいと思って諦め、しっかりと支払いをしましょう!